ガリレオじゃないよ!

 この映画を見るに当たっての最大の不安が、ガリレオじゃないの?ということでしたが……ガリレオじゃなかったですね。いやはや、見事でした。『容疑者X〜』と言い、番宣がどうしてもガリレオに傾倒してるのが不安材料だったんですが、完全に杞憂でしたね……。

 ということでの今回は、先日公開されたばかりの『ブラック・ショーマン』。東野圭吾の同名作品の映画化で、冒頭言及したガリレオシリーズで主演の福山雅治との再タッグ。とは言え、作品としては別という形でしたが……ここでいつもの。

ネタバレ注意!

ネタバレ注意だよ!

ネタバレ注意って言ったからね!?

 では、本題に入りましょう。やはり、冒頭のをもう少し掘っておく必要があるな、と思うワケですが……キチンと差別化は出来ていたと感じました。本作の神尾武史は、自分勝手で子供っぽいところもあるし、オマケに金に汚いことも言うけど、その根底には肉親への深い愛情が流れているのがよく分かる。それが言動からしっかり伝わって来るというのが正に、福山やってんな!という感じでした。後は、時々溢れ出す怒りと、おじさんって言われた時の不機嫌っぷりも見どころですかね?

 で、ミステリとしてどうだったかという話もしておくと、原作未読で行きましたが、ワリと早い段階で犯人も動機も分かりました。これが東野圭吾作品じゃなかったら、犯人を絞り込み切れなかったかもしれませんが、『沈黙のパレード』が映画化されているという事実のお陰で絞り込めましたね……。これはもう、どういうことかは見れば分かる。しかし、こんな動機なら事の最初からゲロっといた方が良かったんじゃなかろうか。その辺は原作ではちゃんと補足してるんだろうな、多分。

 後は、シリーズ1作目の映画化だからというのもあるんでしょうが、今回の事件とは関係のない部分でちょいちょい分からないで終わったこともあるので、シリーズ化期待ってところなんでしょうね……。いっそ、無限列車編を見習って、前後編で切る形で連続ドラマ1・2話に再構成すれば良いんじゃないですかね? それでも原作が足りるかは、正直厳しい気もしますが……。

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