前回の『ウィザーズ・ブレイン』よりはだいぶメジャーですかね。アニメ化、コミック化、実写化もされてましたっけ。しかし、知る人ぞ知るレベルに落ち着いているこの作品。今回は、『しにがみのバラッド。』に関して話してみようと思います。
タイトルで分かるかと思いますが、死神が出てくる話です。ただ、死神は少女であり、大方のイメージには反して真っ白な死神ですが。オムニバス形式で、死と死神に触れる人たちの話を綴る形となっています。形式故に、毎回主人公が変わります。
よく、『キャラを殺しておけば、人を泣かすのは容易い』と言われます。タイトルを見たときに、このフレーズを思い浮かべて、あざといなぁとかそんな感じの感想を抱く人もいるかもしれません。確かに、この話でも実際にキャラが死ぬ話は多いです。しかし、死なない話でもウルッと来る話はある。これは一体どうしてなのでしょうか。
それは、この『しにがみのバラッド。』の作者が、キャラを殺してしまうことのリスクを十分に知った上で、キャラが死んでしまう話を書いているからではないかと思います。キャラが死ぬというのは、話の中では非常に重い事象です。その影響で、大きく流れは固まってしまいます。それこそ、作品の空気さえ固定してしまうほどに。『キャラを殺しておけば、人を泣かすのは容易い』。このフレーズに踊らされ、無闇に死なせて袋小路に追い詰められ、自壊してしまう話は、昨今よくあります。
この、『しにがみのバラッド。』は、死を題材のトップに上げているが故に、人々が生きようとする姿、生きることに対する気持ちを真っ向から描いています。オムニバス形式という限られた領域で、無駄なくストーリーを描き切る作者の力量は、公共の電波で洗練度の足りないストーリーが蔓延する昨今、稀有なものではないかと思います。
最後に。この作品は、非常にサクサク読めます。自分の読んでいるものの中では、随一ではないかと。1巻だけでも、結構ウルッと来てしまうと思いますので、ご検討あれ。
タイトルで分かるかと思いますが、死神が出てくる話です。ただ、死神は少女であり、大方のイメージには反して真っ白な死神ですが。オムニバス形式で、死と死神に触れる人たちの話を綴る形となっています。形式故に、毎回主人公が変わります。
よく、『キャラを殺しておけば、人を泣かすのは容易い』と言われます。タイトルを見たときに、このフレーズを思い浮かべて、あざといなぁとかそんな感じの感想を抱く人もいるかもしれません。確かに、この話でも実際にキャラが死ぬ話は多いです。しかし、死なない話でもウルッと来る話はある。これは一体どうしてなのでしょうか。
それは、この『しにがみのバラッド。』の作者が、キャラを殺してしまうことのリスクを十分に知った上で、キャラが死んでしまう話を書いているからではないかと思います。キャラが死ぬというのは、話の中では非常に重い事象です。その影響で、大きく流れは固まってしまいます。それこそ、作品の空気さえ固定してしまうほどに。『キャラを殺しておけば、人を泣かすのは容易い』。このフレーズに踊らされ、無闇に死なせて袋小路に追い詰められ、自壊してしまう話は、昨今よくあります。
この、『しにがみのバラッド。』は、死を題材のトップに上げているが故に、人々が生きようとする姿、生きることに対する気持ちを真っ向から描いています。オムニバス形式という限られた領域で、無駄なくストーリーを描き切る作者の力量は、公共の電波で洗練度の足りないストーリーが蔓延する昨今、稀有なものではないかと思います。
最後に。この作品は、非常にサクサク読めます。自分の読んでいるものの中では、随一ではないかと。1巻だけでも、結構ウルッと来てしまうと思いますので、ご検討あれ。
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